前記事の続編であるが、ANGENIEUX-ZOOM 70-210mm f3.5についてもう少し。それまでCANON EF 70-200mm f2.8Lを使っていた。ポートレート撮影にはいいのだが、どうも爽やか過ぎて最近の若者向け日本映画の感じにしかならなかった。深みが出ないというか、動画では他人事のように写る気がしていた。

先にANGENIEUX-ZOOM 45-90mm f2.8を使いはじめていたので、このレンズに代えたのは自然の成り行きだった。開放でのピント面はあいかわらず滲むのだが、そこがまたいい。望遠で撮るアップが映画的になることを実感できる。

garaANGENIEUX-ZOOM 70-210mm f3.5 ムービーからの切り出し

ワイド側は70mm。フルサイズでも中望遠域になるが、このレンズは何となく、50mmの雰囲気がする。開放値の明るいレンズを3.5に絞った時のそれとは違った、柔らかい丁寧な写りだ。210mmのクローズアップ、これは涙もの。多少ピントを外していても、それはそれで絵になる。解像度はそれほどでもないので、遠景で大自然の中、一人たたずむ主人公を写すのには向かないと思うが、街中ではいいと思う。要するに雰囲気がいい。

このプロモーションビデオはGarashaとういう、ハンドメイドレザーのコンセプトムービー。先に紹介したCunadoと同じStreamline Co.によるブランド。職人が丹精込めて制作する姿をこのレンズを使って撮影してる。ANGENIEUX-ZOOM 45-90mm f2.8も45mmで一部使っているが、ほぼ70-210mm f3.5のみ。音楽は私が録音編集しているが、演奏はこれに登場する塩澤尚樹さんご本人。革製品を扱っているので、コンガとハンドクラップだけを録音。革と、手と、人を表現している。

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