『ローグワン / スターウォーズ・ストーリー』は黒澤映画の匂いがする。

お正月に映画館で観た『ローグワン / スターウォーズ・ストーリー』をDVDでまた観た。この映画は戦争映画。エピソード4から6までの間が、戦時中であったことを再認識させられる。というか、ウォーズが戦争の意味なので当たり前だが、当時は気にならなかった。おそらく、戦争の怖さみたいなものが、伝わってこなかったからだと思う。子供も観る映画なので、残酷なシーンがないのが理由かも?この『ローグワン』はスターウォーズのスピンオフなので、シリーズ作品とは趣きが違う。戦争映画らしい怖さが表現されている。

人が全く死なない映画はあるだろうか?そう思うほど、私の観た(シリアスな)映画は必ず誰か死ぬ。または、死んだ人の話がでてくる。これは映画に限らない、小説もそうだ。物語に深みを出すため人類共通の恐怖や悲しみを盛り込んでいるように思う。この映画は、主要な登場人物すべて死んでしまう。ディズニー映画では初めてかも。そして、一貫して笑顔が無い。心温まるシーンも皆無に近い。これでいい。

rog.jpgEOS M5 + New FD 50mm 1.2Lf4.0WB/太陽  夕方撮影『ローグワン 』とはまったく関係がない

どのシーンもカメラワークが素晴らしい。ダースベイダーは過去最高に強く見えるし、どこか鈍臭いストームトルーパーでさえ、初めて兵隊に見えた。また、最近の映画では珍しくアングルが自然。多くのカットで、各役者から見た目線で撮影されている。小柄なフェリシティ・ジョーンズ目線はややローアングルで、特に緊張感がある。おそらく、望遠レンズによるボケボケのクローズアップを多用しないで、標準域のレンズを多く使っていると思う。そしてどの人物描写も誇張がなく、特定の人物を際立て過ぎない配慮を感じた。それは映画にドキュメンタリー性を加え、架空のSFファンタジーを少しでもリアルに感じるようにレンズを選らんでいるのでは?と思わせる。キャラクター設定もそうだが、主役を際立たせ過ぎない群集劇の雰囲気を感じるこの映画。渋いSFファンタジー。どことなく黒澤映画の匂いがする。

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