動画撮影に使っているBlackmagic Design Pocket Cinema Camera 4K(以下、BMPCC 4K)はマイクロフォーサーズマウント。使用できるレンズは山ほどあるが、正直 ”使える” レンズはそれほどない。というのも、OMDS(元オリンパス)やパナソニックのカメラには、レンズ補正なる機能が付いているが、BMPCC 4Kにはそれがない。周辺減光、緒収差、歪みの補正は全く行われないため、相当クオリティが高いレンズでないとBMPCC 4Kの実力を発揮できないのだ。
BMPCC 4Kの鉄板レンズに「M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO」や「LEICA DG VARIO-ELMARIT 12-60mm F2.8-4.0 ASPH. POWER O.I.S.」はあるが、広角側が樽型に歪む。編集ソフトで補正できても、それだけが残念。どちらのレンズを使うにしても、歪まない超広角レンズは必要だ。
購入の決め手は、実直な動画
前置きが長くなったが、歪まない超広角レンズを探し、ようやく KOWA Prominar 8.5mm f2.8 にたどり着いた。

このレンズ、使っている人の評価は凄く高いが、あまりにも情報が少ない。しかし、YouTubeで見つけたこの動画を見て『間違いない』と確信。購入に踏み切った(大げさ)。ナレーションもテキストもなく、ひたすらレンズの製造工程を写しているだけのシンプルな動画。これがプロモーション動画?宣伝する気があるのか?と思えるほど実直。真っ直ぐ過ぎる動画だ。当然、レンズも歪まないだろう。
広い、真っ直ぐ、明るい、寄れる、最高。
『重い』『冷たい』それが手にした最初の印象。『広い』『真っ直ぐ』カメラに装着した瞬間、心の中でツイート。換算17mmのこのレンズ、広くて真っ直ぐだけでなく、非常に明るいレンズだ。しかも、寄れる。
絞りリングは、動画用にクリック無しにもできる。表示はTになり、F値は3となる。

OM-D E-M5Ⅲでスナップ
金属製のボディでやや重いが、サイズ感は比較的コンパクト。OM-D E-M5Ⅲがミリタリーっぽくなる。F5.6で2mにピントをあわせると、1m〜無限遠でパンフォーカスになるため「写ルンです」のようにパチパチ撮れる。開放F2.8で寄って撮るとボケも可能。本当、よく写るレンズだ。


BMPCC 4Kで動画もいいが、やはり写真も撮りたい。カメラの設定は全て同じ。WB/太陽、ピクチャースタイル / i-Finish(標準)、諧調オートでコントラストは+1で撮影。夏っぽく、鮮やかな色目で撮っている(リサイズのみのJPEG撮って出し)。









超広角らしくない
写真を見直すと、どれも換算17mmとは思えないほど自然なパース。真っ直ぐ写るレンズなので、撮るときに意識し過ぎかも。超広角レンズの使い方は、真っ直ぐだけが楽しいわけではない。
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