急な「出会い」に備えて、すぐ動画撮影出来るように、EOS M5の録画ボタンをカスタマイズしている。詳しくは、こちらの記事を参考にしていただきたい。スナップしながら、これはムービーがいいと感じたら、録画ボタンを押す。実に簡単。それとは別に、はじめからムービーを撮るつもりで、出かける時もある。そんな時は6DAngenieux zoom 45-90。そして、ドクターバッグに入るGITZOの小型三脚。目星を付けていた場所に、再度訪れる時にそうしている。

毎年、この時期になると、気になる場所がある。古いお屋敷の壁際に立つ、大きな木蓮。初めて撮影したのは5年前の3月末。満開の大きな木蓮に感動して夢中で撮った。その時は三脚を持っていなかった為、手ブレが酷かった。何とか使えるカットを残し、また来年撮影しようと思った。翌年、今度は三脚を用意して、同じ木蓮を壁の外から撮影。すると、お屋敷からお婆さんが出て来て、中で撮っていいと言ってくれた。6DAPO Macro Elmarit R 100。心置き無く撮影し終わると、お婆さんがお茶を持って来てくれた。口にした瞬間、噴き出しそうになった。「うぇーまずい。」勿論、心の声。昆布茶だった。言ってよ。

ちょうど、この木蓮の映像と合いそうな曲があった。七ッ谷ゆみのピアノソロ。曲に合わせて今までのムービーを編集してみた。いい感じだが、何となく足りない。発売が決まってないから、また来年続きを撮影しようと諦めた。そして、翌年。木蓮がない。お屋敷がなくなって、新しい戸建てが4軒建っていた。仕方なく数日の間、他の木蓮を探して撮影した。新たに加えた映像と、今までの映像を編集してみたが、何だかしっくりこない。別人のようだ実際に別。撮影した年や、開花具合が違っても、同じ木蓮の映像は繋がりが良かった。やはり、他の木蓮では補えない。また、暫くお預けになる。

m.jpgEOS 6D + Angenieux zoom 45-90mm ムービー切り出し

昨年、CD発売が決まり、作りかけの木蓮ムービーに取り掛かった。木蓮が咲くまで、まだ先。以前から目星を付けていた場所に、下見に行く。一応、撮影の準備をして万博記念公園に着いた。辺り一面、木蓮。まだ蕾。だが、その姿が何とも美しい。蕾の木蓮達は、これから始まる命のようにも、命を終えた終焉の場にも見えた。仏(ほとけ)Angenieux 45-90を持って来て良かった。蕾の木蓮は、古いお屋敷の木蓮と違和感なく溶け込み、「七ッ谷ゆみ/blanca」は昨年、4年目にして完成した。

EOSムービーは、スナップ写真のように、何時でも気軽に撮影できる。一眼レフにムービーは要らない、という人もいる。もし無かったら、私はデジタルカメラを買わなかったと思う。写真だけならフィルムがいい。記念写真を撮る前に、まずは動画を撮って「はいチーズ」。ハリーポッターみたいな、スナップ動画になる。編集なんてしなくていい。写真のつもりでスナップ動画。10秒でもいいから、試してみては?

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