少し、かがんで写真を撮る。これは私が基本にしている撮影スタイル。これが基本になったのは、撮影者目線で映画を観るようになってからだ。映画を観るとき、カメラアングルがやたらと気になり、構図が意味するシーンを見つけると嬉しくなる。

私が好きな映画で共通したアングルは、少し低い位置から撮影されている。それは、ローアングルであおって誇張したのとは違う、自然なアングル。いわゆる、子ども目線。政治的な映画や大人しか見ない映画はそうでもないが、スターウォーズをはじめ、ファンタジー映画は特にそう感じる。それを裏付けるため、実験的に写真を撮ってみた。


EOS 6D + Summicron R 50mm(f4.0)WB/太陽

カメラはEOS 6D、レンズは標準のSummicron R 50mmを使って撮影。上の写真は立ったまま自転車にピントを合わせて撮ったもの。下は同じ被写体を腰を下ろして撮っている。これだけでも、低い位置から撮った写真は私的に落ち着いて見える。これは、大人が低い位置から見た目線。

子どもの気持ちは分からないが、子どもは全体を見ないで、見たいものを集中して見ていると思う。だから「前を見て歩きなさい!」「キョロキョロしない!」とか、親に怒られているのでは? そこで、子ども目線を想像して撮った写真がこれ。見たいものを見る” =  望遠レンズ。やや強引だが、こういった図式が成り立ち、何となく映画っぼくなると思う。低い位置で撮ることが好きな理由も、何となく腑に落ちた。


EOS 6D + APO Macro Elmarit R 100mm(f4.0)WB/太陽

子ども目線で映画(海外の映画)を作っているとは言わないが、かなりの確率でこのように撮影しているのは? 子ども目線は、大人が普段見ることがない目線(アングル)。映画が虚構の世界に見える、理由の1つかも知れない。逆に、大人目線で撮った映画は現実的に見える。

少しかがんで撮ることで、子ども心を思い出す。そして、子どもは、現実と虚構が交差した世界を見ているのかも知れない。

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