スナップ撮影するつもりで出かける時、何ミリのレンズを付けているかで、気になるものが変わる。このNew FD 70-150mm 4.5を持ち出した場合、最短撮影距離が1.5mなので、近くのものを撮ろうと思わない。それに望遠なので、自然と遠くを見ている。普段は撮れないものを撮ってやろうとセコい気持ちが働く。また、回転式ズームと違い、直進式ズームは伸ばすだけなので素早く望遠にできる。その為か、望遠側ばかり使ってしまう。

広角ズーム(M5に付けると標準に近い)を持ち出した時は、守備範囲が広い分、何となくぼんやり辺りを見ている。ズームという安心感から、気持ちに余裕がある。New FD 50mm 1.2Lは中望遠ということもあり、常に主題を探している。足を使えば何でも撮れるので、一番意識が広範囲に行き渡り、鷹の目になる。何れにしても、持ち出す画角の違いで、カメラを持っている間は視野を縛られる。精神的に良くない(私だけかも?)。

望遠レンズは映画的に撮りやすいが、人物を入れなければ、簡単にはいかない。出会いが必要だ。映画的な写真は出会ってからにして、望遠ならではのスナップを撮る。例によって遠くばかり気にしている。中途半端な距離だと望遠らしい写りにならない。ただ寄っただけの写真になる。十分離れた被写体を引き寄せて撮ると、それらしい。

150-m.jpgEOS M5 + New FD 70-150mm 4.5(f8)WB/太陽

格安で入手したことも忘れて、New FD 70-150mm 4.5を使っている。使うまでは、望遠側で全長が伸びるルックスに退いてしまったが、使うと案外気にならない。むしろ、積極的に望遠側を使っている。M5のスイッチをオンにして、立ち上がるまでに素早く、フードと鏡筒をグイッと伸ばす。この時の音も「シュカッ」「シュッ」と心地いい。「直進式ズームレンズ」この呼び方も男のメカ心をくすぐる。そして、M5に付けた姿は何処となくミリタリー感があり、ミラーレスらしからぬ危険な香りを放っている。

m5-150.jpgEOS 6D + APO Macro Elmarit R 100mm

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