逆光に強いとか、ゴーストやフレアが出ないとか、そういったコーティングを高く評価する現代のレンズ。オールドレンズ好きの私としては、全く逆。それらが出ないほうが、何となく寂しい。カメラファンが、逆光耐性について色々言うのは、逆光の写真が好きな人が多いからだと思う。

全てのフレアやゴーストが好きな訳ではない。レンズ構成が影響すると思っているが、美しいフレアと、そうでないフレアがある。フィルム時代のレンズをデジタルで使う場合、大体において逆光耐性はよくない。カラーフィルム全盛になってからのレンズは、少しは良くなっているが、それでも最近のレンズのようにはいかない。

手持ちのレンズで美しい(私好みの)フレアを出すものは、Summicron R 50mmと、Angenieux zoom 45-90。それぞれレンズ構成が違うので、出方も違う。広角レンズはフレアの円周が小さくて数が多い。望遠レンズはわざとらしいが、それはそれでドラマチックになる。

summicron.jpgEOS 6D + Summicron R 50mm

逆光に強いレンズは、被写体を明確に写すために重要だと思う。特に逆光かどうか判断し難い(半逆光とか)場合は、フレアやゴーストが出ない方がいいと思う広角レンズで風景を撮った場合など。しかし、明らかに光源が背後にある場合はどうだろう?フレアやゴーストが出ない方が不自然に感じる。人の目だって強い光をみれば、一瞬目がくらむ。

私は逆光の写真が好きだ。被写体が黒くなって訳が分からない写真になっても、逆光が好きだ。ただそこに、フレアやゴーストが無かったら、話しは別。フレアやゴーストが写るだけでドラマチックになる。被写体が何か分かるギリギリまで露出を上げて撮る。無条件で映画的に写る気がする)。

ang.jpgEOS 6D + Angenieux zoom 45-90mm F2.8

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