EOS M5については、散々ここで書いているが、チルト・モニターについて少し。発売日に購入したので、約3カ月ほど使っているが、まだ一度もディスプレイを傾けて撮影したことがない。これっているの? くらいにしか、考えていなかった。当然と言えば当然。マニュアルフォーカスでは、ピント合わせが困難だから。いつも付けているレンズは、New FD 20-35 3.5Lか、New FD 50 1.2Lのどちらか。折角あるのに使わないのも何だし、使ってみようと試してみた。

マニュアルフォーカスで使うには、パンフォーカスで撮るしかない。昔、レンジファインダーに広角を付けて、ノーファインダーで撮る人がいた。それに似たスタイルになる。それよりも、モニターがあるので確実。

New FD 20-35 3.5Lは、3mから無限の間にピントを合わせ、絞りをf8以上にすると、ズーム全域で約2m付近から無限までのパンフォーカスになる。

New FD 50 1.2Lは、f8でピントを5mに合わせると、約4~10mにピントがくる。レンズ鏡筒に刻んである目盛りに合わせているが、Field Toolsを使う方法もある。ちなみに、このNew FD 50 1.2Lは、絞り過ぎると画質が落ちる。f8が限度。解像度のピークは、f2.8からf4くらいだと感じている。

IMG-.jpgEOS M5 + New FD 50mm 1.2L(f8)

膝のあたりまでカメラを下げて、ローアングルで撮る。チルト・モニターっていいな。素直に感激。スナップの幅が広がる。今度は、手を上げてハイアングルで撮ってみる。チルト・モニターで、アングルのバリレーションが広がることを実感した。それよりも、パンフォーカスや、深い被写界深度で撮影する楽しさを再認識した。

デジタルの前に「写るんです」という使い捨てフィルムカメラがあった今でも売っている。これって、ピントを合わせることが出来ない。というか必要なかった。おそらく28mm位の広角単焦点レンズが付いていたと思う。そして、パンフォーカスで撮影できる、アイディア商品だった。そして30年後の今、EOS M5をローアングルで構え、心の中で「写るんです」とつぶやく。

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