APS-Cとフルサイズの被写界深度。動画撮影での活用法。

APS-Cとフルサイズでは、被写界深度が違う。これを上手く利用することで、撮影の幅が広がる。ワンマンオペレートでミュージックビデオを制作する私なりの使い方だが、参考になれば嬉しい。

ミュージックビデオの撮影では2台のカメラで、同時に撮影する。メインのカメラは三脚に据えながらも、いつでも持ち上げて、手持ち撮影が出来るようにしている。カメラは6D5DⅢ。アンジェニューとライカのレンズで撮影する。動画撮影ではノイズが少ないのと、色の出方が好みなので6Dの出番が多い。もう一台のカメラは80D。三脚に据えて固定。画角違いのアンジェニューとライカのレンズを使う。

c1.jpg6D + ANGENIEUX-ZOOM 70-210mm f3.5(70mm)    ムービーから切り出し

2台のカメラは基本的に同じ位置に設置。アングルだけ変えて、主題と副題に分けて撮る。メインのカメラ6Dはフルサイズなので、常にマニュアルでピントを合わせて被写体(主題)を狙い、80Dは固定して副題を撮る。80Dは一度ピントを合わせると、撮影中に変えることが出来ない。そこで、被写界深度を予め計算して、ピントが合う幅を知る必要がある。

c2.jpg80D + ANGENIEUX-ZOOM 45-90mm f2.8 (90mm)   ムービーから切り出し

Field Toolという、iPhoneのアプリがある。レンズの焦点距離と被写体からカメラまでの距離、絞り値を入力すれば被写界深度がでる。例えば(フルサイズ)5mの距離で145mm望遠を使ってバストアップを撮る場合。絞りをf4にすると、被写界深度は30cmになる。これでは演奏者が少し上体を動かすだけで、ピントが外れてしまう。

同じ条件でAPS-C80Dなら、90mmのレンズで145mmになる。そこで、今度はレンズの数値だけ90mmに変更する。被写界深度は70cmになる。これなら何とかなる。もう少し余裕を持ってピントを合わせるなら、絞りをf5.6にするか、ズームを77mmにすると1mになるので状況に合わせチョイスする。

動画撮影において、APS-Cの特徴は、被写界深度が深く、客観的な印象になる。フルサイズは浅い分、こまめにピントを合わせる必要があるが、主題を追い続けている緊張感がでる。ミュージックビデオの撮影において、この方法が今のところベストだと思っている。同じ位置からフルサイズで主題を追い、副題を客観的に写すAPS-C。どちらがいいではなく。どちらも必要なのだ。

Field Toolの他にもう一つ、距離カメラとう便利なアプリがある。自分の身長をプリセットして、iPhoneのカメラを目の高さにして、目標位置の床にレンズを合わせるだけて距離がでる。1m以内の至近距離はメジャーがいいが、3m以上なら目安として十分使える。このようなアプリは、他にもあるので、自分の好きなインターフェースを試してみては。

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