スナップ撮影に100mmだけで出かける人は少ないと思う。私は常にミュージックビデオ作品の向上を目的にしているので、ひとつの焦点距に偏らないように意識している。中望遠は他に80mmを使っているが、100mmとは性格が違う。80mmは離れることで何とか全体イメージに近い構図を得られるが、100mmになるとそうはいかない。よほど離れた遠景以外は、その一部分という印象の写真になる。

img_9731-sEOS 6D + APO Macro Elmarit R 100mm

必ずフレームの中に主題を置かないと、意味のない曖昧な写真になってしまう。50mmや35mmでスナップすると1時間あれば、50枚以上撮っている。しかし、100mmだと、せいぜい10枚くらいしか撮っていない。それだけ難しい。難しく考えてしまう。80mmでも同じ感じだが、こちらはまだ一歩後退で50mmに近い構図で、中望遠のボケを楽しめ守備範囲は広い。

私的に100mmは望遠域になる。100mmがそうなのか、このAMEがそうなのか分からないが、独自な写りをする。客観的というか、観察的というか、そんな印象を受ける。人物を撮影すると、50mmが今現在を現実的に写すのに対して、過去を語る架空の人物のようにも、大切なことを伝える語り部のようにも見える。また、何気に撮った草花が植物図鑑のサンプルのように写る。

_mg_4102-sEOS 6D + APO Macro Elmarit R 100mm

ほぼ全編これで撮影したミュージックビデオは以前このブログで紹介している。私が持つ印象が少しは分かっていただけると思う。このAMEでミュージックビデオを撮影する場合、組合せるレンズが限られてくる。Elmarit R 24mmくらいになる。

物事を正確に捕らえる点では50mmもいいが、このAPO Macro Elmarit R 100mmは更に綿密に、しかも内なる優しさを表現するレンズだと思う。最後に紹介するビデオは、TDC-YOU 007というギター用エフェクターのデモンストレーション。デモ演奏をする森島氏は、カリスマギターコーチ。森島氏の人柄と、ティーチングを素直に伝えるために、このレンズを選んだ。

EOS 6D + APO Macro Elmarit R 100mm & Elmarit R 24mm

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